リリー・オンコロジー・オン・キャンバス (R) がんと生きる、わたしの物語。 ― 絵画・写真コンテスト ―

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リリー・オンコロジー・オン・キャンバス事務局(株式会社博展内)

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  • MV1

~受賞作品~

  • 第6回受賞作品
  • 受賞作品一覧(第1回~第6回)

がんと生きる、あなたの物語を教えてください。

「リリー・オンコロジー・オン・キャンバス」は、がんと診断された方、およびそのご家族やご友人(20歳以上の方)を対象とした絵画・写真・絵手紙コンテストです。
「がんとともに生きる」をテーマに、絵、写真、もしくは絵手紙とその想いをエッセイに表現してください。
第7回コンテストでは「絵手紙部門」を新設。是非この機会に、はがきというキャンバスであなたの想いを表現してみませんか。たくさんのご応募をお待ちしています。

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~今日のエッセイ~

  • 羊の思い・我が記録

    藤井 高志 さん

    人生とはかくもドラマチックなものかと改めて思う。それが我が身に起こった。順を追って記してゆこう。

    2012年3月末をもって36年間務めてきた地方公務員の職を定年まで2年残して退職した。美術教師の父の影響で、公募展への挑戦をきっかけに油絵を描き続けてきたが、仕事の時間を描くことに傾けたいという思いが抑えられなくなってきたこと、仕事の悩みが日常の気持ちを脅かし始めたことが理由であった。家内も中学校の音楽教師として働いてくれていたおかげで、わがままを通すことになった。我が世の春といった思いで、存分に絵を描く毎日であったが、旅の話となり、道内中札内への旅行も家内とお母さんとで行ったのだが、たまたまその泊まったところで飼われていた数匹の羊を絵にすることを目的に取材しておいた。

    年も明けた2013年1月18日朝に突然の血痰、検査の結果は肺の癌であり、幾つもの転移が認められ第Ⅳ期とのことであった。自分と家族にとって命の限りを感じるショッキングな宣告であった。

    1ヵ月サイクルで、入院、抗がん剤投与、その後、薬を飲み副作用の様子が問題なければ10日前後で退院、家で生活の繰り返しとなっている。担当医の先生や看護師さんとの関わりも大きいと思うが、宣告を受けてからも気持ちが穏やかなこと、多少の副作用があっても、3年を経過する中で、沖縄、京都・伊勢、イタリア、台湾香港クルーズ、ラスベガスの旅、個展も数回行うなどほとんど常人と変わらない、いやそれ以上のことができているのは驚きだ。

    当時は牧歌風景として描こうと思い取材したのだが、治療を続けながらこうして描いてみると、まさにこの羊が私自身に思えてくる。いろいろなことがあっても心境がこの羊のように穏やかな精神力を保ちたいとの願いを込めて。これからも自分の生きる記録として絵を描くことをライフワークとしていきたいと思っている。

  • 雪片付け

    高橋 憲悦 さん

    前夜から降り続いた雪が、今朝には大雪となっていました。でも、いつものことなので驚きはありません。

    朝方、青空が広がり陽もさして来ました。町内の人たちが一斉に外に出て、雪片付けが始まりました。「おはようございます。また降ったね。」とか「大変だね。参ったよ。」とか「あ~腰が痛いよ。」とか口々に挨拶やら愚痴やら。でも、みんな笑顔なんです。賑やかに言葉を交わしながら、まるで雪片付けを楽しんでいるようです。

    私も防寒衣を着こんで、玄関前や道路の雪をスノーダンプに山のように盛って近くの用水路に捨てに、何往復もしました。終わった時は汗びっしょりでした。道路や玄関前の雪だけでなく、屋根の雪までとなるとそれは大変な重労働です。でもみんなの顔は笑顔です。きっと、すぐそこに、この雪の下に春が来ているから、豪雪はあっても必ず春が来るから頑張れるんだと思いました。

    私は今肝臓がんの治療を受けています。

    3年前に肝細胞がんの手術を受け、翌年、翌々年と再発を繰り返し、今また再々々発が見つかり近く入院手術の予定です。でもそのことは気になりません。この雪のように、降ったら(再発したら)片付け(始末し)、降ったら片付けていく。その間には春も夏も秋も、美しい季節も楽しめるし、その時々の美しい風景を絵に描くことの楽しみが私にあるからです。

    そしてこれも、私とがんと共に「生きる道」なんだなと思います。

  • 生を願う

    豊田 明日香 さん

    私の母が乳癌を患ったのは大学生の時のことでした。母がある日ふと鏡をみて胸にへこみがあることに気づいたのです。父と小学生だった弟、私たち家族にとっては衝撃的なことでした。

    手術をした日は暑い夏の日でした。私は待合室が耐えきれなくて病院の庭に出ました。そして大きな一本の木に安堵感を覚えて、祈る心でしばらくの間幹に手を当てていました。“母が必ず生きることができますように”と切実に願いました。また、こういう思いの人がこの場所にはたくさんいるのだなと思うとその人たちの家族も必ず助かるようにと願わずにはいられませんでした。切実だったので夏の熱気が暑いのか私の心が熱かったのかよく分からないくらいでした。

    手術は成功しましたが、その後は治療の苦しみや鬱病を患うなど二次的な苦痛がありました。鬱状態の母親に“死にたい”と言われたときには本当にどうしていいかわからなかったですが、手術の日の病院の庭で願ったように、必ず母には生きて欲しいし、母にも“生きたい”という心を持って欲しいと思いました。後になって振り返って、あの時頑張ってよかった、生きていることが幸せ、と、そう実感して欲しいと思いました。母が入院生活をしているとき、私が今までで一番母に良くしてあげることができたときでした。

    癌という病を通して、私は母とまた多くの人の命について考えることができました。当たり前にあるものが無くなりそうになってその大切さに気づくのではなく、いつでも一人一人の人を大事に尊く思う心を持ちたいです。人に対して、話す事、行うこと、些細なことも適当にせず愛情深く生きたいと思いました。その思いを込めて、切実に生を願ったその日を忘れないために絵を描きました

  • 夜明けの賛美

    児玉 秀俊 さん

    作品は、長野県諏訪湖畔から夜明け前の風景である。十六夜(いざよい)の月とそれに負けんばかりの星空が印象的でした。そして夜明けを迎え、正面の富士山のシルエットを美しく捉えることができました。

    私は、約3年前に膵臓癌と診断されました。体の異変もなかったので、突然言われたその言葉に、耳を疑う程でした。あまりにも突然の言葉で気持ちが真っ暗になりました。

    幸いなことに早期に発見できたので、手術ができましたが、進行性でしかない膵臓癌であるため、再発、転移もとても心配でした。そんな闇夜の世界でありましたが、自分の人生を振り返る時間ができ、自分をリセットできチャンスをもらった!と考えるようになりました。

    闇夜の中でも周りをよく見ると美しく救われるものがたくさんあるのだ!

    不安があるが、前向きにしていると必ずいいことがある!

    そんな気持ちの転換があったので、闇から明への瞬間という写真を撮って見たいと思うようになりました。

    天気の良い夜、雲や霧も無い日を狙いました。上手くすると富士山も期待できるかもと思いながらカメラのセッティングをしました。夜明け近くになってくると雲が発生することも多々あるため、ドキドキしながらの撮影でした。夜明け前、薄っすら明るくなりかけてくると富士山のシルエットが見えてきました!茜色にも染まり始め、とても幻想的で美しい時を捉えることができました。

    闇夜の世界から明の世界へ!移り変わる時こそ、賛美される時である。

  • 冬の幻想・樹氷の森

    関 一 さん

    会社の写真部に入部して30年、その間10歳年上の写真部の先生(講師)に一貫して教わってきました。

    年数回撮影会を行いその後勉強会と称しその時の作品を先生に講評して頂きます。

    2013年5月の勉強会が終わって間もない頃、私は会社の定期健康診断で「胃大弯部病変疑い要精密検査」と言われ、大学病院で内視鏡検査を受けました。

    結果は筋層まで達する進行胃癌。60歳で他界した父が食道癌の手術をしたのもその病院で、59歳で患った自分に宿命的なものを感じその病院に手術をお願いしました。

    7月26日に6時間の腹腔鏡手術で幽門部を含む胃の2/3を摘出し77キロあった体重が63キロに減少。術後半月程で職場復帰し、ダンピング症状と貧血に苦しみながらも徐々に体力が回復してきた頃、私が行きたがっていた冬の上高地撮影旅行を2015年2月に実施すると写真部から連絡がありました。

    冬の上高地撮影はスノーシューを装着して釜トンネルを通り大正池まで雪上を数キロ歩くハードなもので、体力面で不安でしたが筋トレとジョギングを開始し撮影会に備えました。

    いよいよ当日、壮健な先生に気遣って頂きながら覚束ない足取りで厳冬の大正池に辿り着いた時の感動は忘れられません。

    池の岸辺から5mほど下にある、池の淵に集まった氷塊を撮影したのがこの写真です。

    池の底、氷塊、岸部の雪の三層を写した写真ですが先生から「まるで星空の下に広がるキラキラした樹氷の森のような、幻想的な写真だね」と絶賛して頂きました。

    それから3か月後、先生が急に入院され、検査の結果胃癌と告知され、すぐに全摘出の手術を受け回復を見ないまま10月に他界されました。

    2月に上高地で私を励ましてくれた先生が10月に胃癌で他界された…。

    あっという間の出来事に言葉もありませんでした。

    この写真は先生からの贈り物のようでもあります。

    これからも先生との思い出を胸に、写真を撮り続けたいと思います。

[第5回]コンテスト授賞式動画
授賞式オープニング
絵画部門
写真部門
クロージング